言葉


どのように心身の力が作品上に画像化されているのかがはっきりと解釈できていない。ただ自分への希望感と更なる発展性への入口を探し求めている。それには日常生活内での目で見て得られる情報の価値観は非常に高い。

次々と存在を主張する物たちが目に飛び込んでくるタイミングや偶然性。それらの重なり方や埋もれ方から奇跡的に存在する様々な興味深い形や歴史を語る色合い、説得力のある構成、迫力のある質感や存在感。その絶妙的な雰囲気や刺激を感じ取れる瞬間の中にこそ、自分が必要とする美的要素は堂々とその表情を主張する。

ここで重要なのは偶然にも出会ったそれら映像が素晴らしいのであって、大切であって、後で頭に残る幾つかの「見た」という経験そのものは作品制作への原動力にはなるが参考資料にはならない。その結果、経験を間接的に受け止め、自ら落ちてくる色や描線、表現を作品表面上に即興的に直観的に幾重にも集積させ、その場で起こる興味をもとにして自由に組み合わさり、重なり合い、最終的には流動感ある姿を作品自ら浮かべるのを造りながら待つ。

この過程に抽象的表現の無限性に大きく期待を持ち、想像も追つけない作品を頭からだけではなく体すべてを使い表現提示できるよう行動しています。